痔は手術なしで治す病気です

 

痔の手術において、ひと昔前は「悪い部分はとってしまう」という考え方のもと、

 

比較的かんたんに手術を行うことが一般的でした。

 

しかし、現在はそうではありません。

 

医学の進歩もあり、本来の機能を可能な限り残し(保存し)、手術は最小限にとどめる「保存療法」という考え方が基本です。

 

痔は保存療法で治す病気です

 

欧米では、痔の手術はほとんどしない

 

日本人に最も多い「痔核」を例にとってお話ししますね。

 

日本のある病院では、痔核の患者さんに対する手術率は12%程度だそうです。

 

これが高いのか低いのかは、比較対象がなければ判断できませんので、参考に欧米諸国の痔核の手術率を以下にあげてみますと…

  • ドイツ:7%
  • イギリス:5.5%
  • アメリカ:4%

 

となっていて、

 

ほとんど手術はしていない状況がお分かりいただけると思います。

 

これは以前お伝えした「外国で痔の手術率が低い理由」でもお伝えしたとおり、日本では

  • 病院にいくのは恥ずかしい
  • 病院にいくと、すぐに手術を勧められるというイメージがある
  • 結局、ひどくなるまで我慢する

 

という負のループがあることで、病院に行ったときは症状がけっこうすすんでしまっているために手術率も高くなってしまうんですね。。

 

それに対し、海外では

  • 痔かな、と思ったらすぐ受診する
  • そのため、軽症のうちに対策をとることができ
  • めったなことでは手術はしない

 

といったように、最初の受診のハードルが低いことにともない、結果的に手術が必要なほど症状が悪化しないという現状があるんです。

 

痔に、緊急な手術はほとんどない

 

そもそも、内臓の病気や大きなケガなどと違い、痔で緊急に手術が必要だという状況はほとんどないんですね。

 

具体的には

  • 肛門周囲膿瘍
  • 内痔核の急性炎症期

などでなければ、まずは生活習慣の改善や投薬で様子をみるという対応が一般的です。

 

このことからも、痔に対しては、ひどく悪化する前にいかに早めの対処を行うかが重要になることがお分かりいただけるとおもいます。

 

約3ヶ月は経過観察

 

先ほどあげた、緊急で手術しなければいけない痔の症状(肛門周囲膿瘍、内痔核の急性炎症期)以外であれば、痔の治療においては、一般的に痔の状態を1ヶ月ごとに評価しながら、約3ヶ月の生活習慣改善や投薬で経過を観察することになります。

 

そして、じっさいこの期間に適切な生活習慣を取り戻すことで、手術は必要なくなることも多いのです。(実はわたしもそうでした (^^))

 

病院で手術が必要だと言われたら…

 

お医者さんから、痔の手術をするようにすすめられた時は、

  • なぜ自分の痔に手術が必要なのか
  • それは手術以外に方法はないのか

 

などについて、お医者さんにきいて見るようにしてくださいね。

 

こういった質問を一つのバロメーターとして使い、そこで嫌な顔をするような病院であれば、他をあたってみてもいいと思います。

 

お医者さんにとっては「何十人もいる患者さんのうちの1人」でしかありませんが、言うまでもなく、「わたし」や「あなた」という人間はただ1人です。

 

手術という大きな決断をする際には、あなた自身がその治療に納得できることがなにより大事なことです。(これによって、術後の治りのスピードにも違いが出てきたりもするようです。)

 

他にも、いくつか代表的な質問項目がありますので、これらを参考にご自身の判断に役立てていただければと思います (^^)

 

痔の手術が必要だと言われた時に医者に聞くべき項目5つ
・なぜ、自分に手術が必要なのか

・手術しないとどうなるか

・自分と同程度の症状の人は、この病院でどのくらい手術をしているか

・手術をすれば、どれくらいで完治するのか

・手術をすれば、症状はなくなるのか

 

ただし、1点知っておく必要があるのは、

 

痔瘻(じろう)は必ず手術が必要

 

だということです。

 

ですので、痔瘻だと診断された方はみなさん100%手術が必要になりますので、先ほどの例には必ずしも当てはまらないことを知っておいてくださいね。

【関連記事】痔瘻(じろう)の原因と対処法についてくわしく説明します。